話をしていて、「んっ?」となることを真顔で話してくることありますよね。
聞き流しておけばよいのかもしれませんが、ちょっと訂正したほうが良い時もあります。
大人でも論理展開でハマる落とし穴があるように、思わぬミスによって論理が成り立たないのです。論理が破綻しないために、『逆の論理』のチェックをしてみてください。
メガネを掛けると学校の成績は上がりますか?
・・・んっ?
今回は、因果関係の薄い論理のチェックの必要性について解説します!
逆の論理の落とし穴
命題「AならばBである」が真のとき、『逆の論理』である「BならばAである」は偽となります。これは、ある例外を除いて必ず偽となるのです。
これについて解説を行っていきます。
言葉の定義を解説します。
ここで言う命題とは○や✕で答えられる文章のことです。
命題の答えが○の場合を真、✕の場合が偽となります。
真偽が命題の逆になるので「逆の論理」
正しい命題の「AならばBである」といったシンプルな論理があるとします。これを逆にした「BならばAである」は、基本的に成り立たないということです。
具体的な例えは、このようなものがあります。
(命題) サッカーは、ボールを使うスポーツです。
(逆の論理) ボールを使うスポーツは、サッカーです。
(命題) オムレツは、たまごの料理です。
(逆の論理) たまごの料理は、オムレツです。
この命題も真となり、『逆の論理』は偽です。以下の絵を見て下さい。
命題が正しい話でも、AとBを逆にすると、この様に成立しないのです。ボールを使うスポーツはサッカーだけでなく、卵料理もオムレツ以外に沢山あります。これはAがBに含まれている場合『逆の論理』が偽となるのです。
この様にAがBに含まれる場合、命題が真で『逆の論理』が偽となります。
例外となるのは、AとBの大きさが同じ、即ちAとBが同じものを指し、表現が違う場合です。
間違った推察を防ぐために
成績が良い友達が、メガネをかけていたとしましょう。学校で、たまたまメガネを掛けていた人の成績が良かった。または成績の良い生徒の多くがメガネを掛けている、これを事実として認識します。
この解釈を間違うと、「メガネを掛けると成績が良くなる」という間違った解釈をしてしまうことになります。「成績を良くするためにメガネが欲しい」なんてことになるかもしれません。
この状況、『逆の論理』を理解していれば、Bから見たAの例外事項を論理的に説明できます。
思い込みを『逆の論理』でチェックする
正しい命題の「AならばBである」の『逆の論理』である「BならばAである」は、常に偽となります。逆の論理は、成り立たないものであるということはおわかりいただけましたでしょうか。
『逆の論理』でロジックチェック
逆にすると「必ず成り立たない」ところがポイントです。今回紹介した例のようにわかりやすいものなら良いのですが、見落とされてしまうことも多くあります。思い込みによる落とし穴にはまらないように、論理的思考を鍛えて下さい。
わかっていても間違った解釈をする例です。
「業績が伸びている会社は事務所がきれいに整頓されている」との分析があるとして、「本社事務所の整頓が業績を伸ばすための施策」と位置づけられ、力の入れどころを間違ってしまう会社もあります。
注意が必要です!!
その他の論理法則
今回は『論理の逆』についてでしたが、その他に『対偶の論理』や『裏の論理』もありますので、別の記事にて紹介しています。それぞれつながった内容になりますので、ご覧になって下さい。
ロジカルシンキングの他の論理については、こちらの記事をご覧ください。
ここまでご覧いただき、ありがとうございます。