2018年に文部科学省がまとめた今後の教育方針の報告書で、STEAM教育が必要と報告しています。また、2020年プログラミング教育の導入されたこともあり、STEAM教育は広く関心が高まってきている教育の分野となっています。ところで、STEAM教育とはどの様な分野の教育を指すのでしょうか。STEAM教育の領域について解説いたします。
「STEAM教育」とは理数系の分野横断の教育分野です
STEAM教育を一言で説明するなら、「理数系の分野の教育に芸術的な要素を融合させた教育」です。これはどういうことかというと、もともと未来のロボット制御などに活用する理数系の教育領域を横断する、STEM教育が提唱されていました。
このSTEM教育に創造、表現といった芸術要素を加えました。この統合される分野がScience(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Art(芸術)、Mathematics(数学)この頭文字をとって「STEAM」です。
先ずSTEAM教育について簡単に概要を知った上で、次の項目で少し具体的な領域について見ていきましょう!
STEAM教育を実施する目的
- 科学・技術分野の経済的成長や革新・創造に特化した人 材育成
- STEAM分野が複雑に関係する現代社会に生きる市民 の育成
STEAM教育の始まり
最初にSTEAM教育が提唱されたのは2006年のアメリカです。G.Yakmanによってそれまで在ったSTEM教育にA(リベラル・アーツ)の要素を加えたSTEAM教育が生み出されました。
STEAM教育の領域図解
通常「S」「T」「E」「A」「M」の5分野が領域とされるのですが、実際はその分野の間をつなぐ部分が重要になってくるんです。
STEAM教育 それぞれの分野におけるスキルの違い
「S」「T」「E」「A」「M」それぞれ個別の領域で「身につくスキル」又は「求められるスキル」が以下のようになります。
5つの分野の持つ役割とそれぞれ身につくスキルを紐付けたのですが、STEAM教育での重要な領域は、下の図で赤く囲っているそれぞれの間に立ち、つながりを作る力なんです。
Art(Arts)が領域を横断してつなぐ
Artについての捉え方ですが、デザインからコミュニケーションに至るまで幅の広い役割があると考えられます。
各分野の範囲
STEAM教育で子どもたちが手に入れる将来像は、スペシャリストになるのではなく、ゼネラリストになるようなイメージです!下の図でもわかるように各分野を突き詰めようとすると、それぞれ領域が多岐に渡りすぎてとてもではないが網羅できません。
STEAM教育の領域まとめ
低年齢のお子様に対してのSTEAM教育の領域というのは各分野に触れながら全体をつなげるモノの見方を身につけることが大切です。そのためにも始めるのであれば未就学のお子様から最初に身につけるSTEAM教育の領域がどのようなものなのかをご覧いただきました。
現段階でSTEAM教育の領域解釈は、国や人、組織、団体によって幅があるのが事実です。今後、世界的に重要な教育分野になりますので、取り組むタイミングを逃さない様にしてください。
STEAM教育領域の捉え方
STEAMの領域は単純に分野の横並びと捉えず、分野全体をつなぐことがSTEAM教育の役割と考えてみて下さい。これからの世の中、分野をシームレスに捉えることが大切だと、ご理解いただけるのではないでしょうか。
日本における「STEAM教育」の課題
日本では、2020年からプログラミングの教育が始まったばかりです。対してインドやシンガポール、アメリカなどは国家プロジェクトとして5年以上のSTEAM教育の実績があります。ここで日本の抱える問題は、まず、指導者となる人材の不足です。学校教育による出遅れを防ぐために、他の教材を活用することも考えてください。例えば、通信教育で受講できる教材を使うのも一つの選択肢です。
STEAM教育に取り組もうと考えたなら
お家でSTEAM教育に取り組んでみようとお考えなら、通信教育で進められる教材もあります。
興味があればご覧になって下さい。
STEAM教材紹介記事
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